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Islamic Republic of Pakistan
Pakistan MAP
パキスタン・イスラム共和国

1999.04
当時のレート(CASH):日本円0.42 〜 0.40ルピー
            米ドル49.38 〜 49.33ルピー



イスラマバード

 「イスラム教徒の住む所」の意。ユーカリの並木道が涼し気だった。ヒマラヤ山脈の一番端「マルガラの丘」と呼ばれる土地にある官庁街。ギリシア人が設計したので碁盤の目の様な街だ。首都移転の理由は気候が良いことと、水の確保ができるからだそうだ。

 ルート変更もあって、やはり遅れたパキスタン航空。夜半をとうに過ぎての入国なので頭の中がボ〜としている。空港を出て10分後にはホテルに着き、ウェルカム炭酸飲料と真紅の薔薇に迎えられる。部屋に入れたのはその40分後。7時起床の予定なので、片付けしてたら寝る時間は殆どなくなった。ちょっとウツラウツラしただけ。04:40にはアザーンが聞こえてきた。

  朝食はバイキング。ずっとこの形式だったので助かった!出発前にホテルのショップに顔を出して、パキスタンが貴石の産地だということを知る。アラビア文字が彫られた(アッラー、ムハンマド、アリー)石を20ドルで買ってもーた。すると緑のキャッツアイをプレゼントされた。六月の誕生石agaleだそうだ。


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庶民の足「スズキ」これは割とおとなし目


タキシラ

 タキシラ最古の都市遺跡と言われるビール・マウンドの側に建つタキシラ博物館。ストゥッコが数多く展示されている。素朴な中近東風地母神像も有り。ただし照明が暗いので、懐中電灯があるとより楽しめると思う。

ジョウリアン遺跡[上2枚]
 クシャーナ朝の時代、エフタル族に焼き払われた。2階建ての建物で、各部屋には「ランプ台」と「明かり採り」が作られている。
 西の僧院へ向かう途中の階段に国宝級ストゥーパがあるので、お見逃しなく!他にもストゥッコの浮彫りをじっくりゆっくり見ていくと、印象的な表情をした仏像を発見出来ます。


モーラ・モラドゥ[下から2枚目]
 4メートルを越える高さのでっかい!ストゥーパ(仏塔)で有名なのだが、格子状のドアが閉めてあったので上手く撮れなかった。
 東側にある僧院の一角を占める奉献塔の高さは4メートル近くある。


シルカップ遺跡[一番下]
 紀元前2世紀にギリシア人の王朝が建てたものとされ、その後紀元2世紀クシャーナ朝の時代まで続いた。
 広々とした緑あふれるところ。(なので蛇に注意!)この遺跡は7層から成っているが、現在表面に出ているのはサカ族の時代の2層と3層のみである。
 北門の入口から入り、都市部を貫く大通りの長さはおよそ600メートル。西側はバザールになっていたそうだ。
 中程に有る双頭の鷲のストゥーパには、ギリシア・イラン・インドの3文化の要素が含まれている。
 通りの一番奥はジャイナ教の寺院。そのずっと先のハティアール山は、ギリシャ都市に不可欠な要素・アクロポリスと考えられている。
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ストゥッコの仏像

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奉献ストゥーパ

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丸型の奉献塔

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双頭の鷲のストゥーパ


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一見、温泉街の様なカラコルムハイウェーの町


ギルギット

 町の北側を流れるギルギット川に沿った道を上流へ向かう。カルガと呼ばれる谷の岩壁に磨崖仏が彫られている。[右写真]
 可能な限り近くまで寄ってみたけれど、やはりこまかい所まで観察するには双眼鏡か望遠鏡が欲しいところだ。

 ギルギット川にかかる吊り橋からの風景もなかなかのもの。周囲には男性用フンザ帽を売る店が多かった。
 ここのバザールの外れで見つけたのが水晶の中に何本かの黒い線がはいった「ヘアクリスタル」。ホントこの旅では石ばかり買っていたなぁ…
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カルガの磨崖仏


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農作業を終えた少年たち


フンザ(カリマバード)
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 長寿の里・フンザ。春先、満開の杏の花に埋もれるこの村が見たくてやって来た。あいにくの天候と寒さのせいで、やきもきしながらの滞在だったが、「翌日朝には出発」という日の午後になって、村はピンクの花に覆われた。

 南東のアルジット城には、3月1日の春のお祭りでの習慣-小麦粉を鋤につけて天井や壁に押し付ける-の跡が白く残っている。
 北西のバルジット城の入場料は250ルピー(当時)狭い通路と上り坂に苦しんだ。

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写真を撮って欲しくて、木登りを始めた僕たち


スワート渓谷
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シャカ族のシンボル・獅子像

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ガレガイの磨崖仏

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シャンカルダールのストゥーパ

このあたりまで来て、やっと美味しいナンにありつけた。(今までのはチャパティだったのかな?)サイドシャリフ宿泊中、近所のお店で岩塩を購入。800gで7ルピー♪

ブトカラの遺跡[写真上]
 第一の遺跡塔院へ足を進める。第二の遺跡は発掘中なのだそうだ。
 紀元前3世紀アショカ王の時代のもの。大きな円形ストゥーパの周囲を巡る道には、青いガラスが敷き詰めてあった。

スワート博物館
 90年代に入ってから、日本の援助で改装してきれいになった。その為靴を脱いで見学するのだ。
 一方、展示品はショーケースに入れられてしまっている。改装前と後、一体どっちがいいのか…


 スワートからペシャワールへ向かう道は、きれいな並木道。途中には幾つかの仏教遺跡がある。

ガレガイの磨崖仏[写真中]
 むむむむむ、いたずら描きされていて、見るも無惨な姿。以前の写真と比べると、どんどん削られてしまっている。頼む、傷つけずにとっておいてくれ!(紀元後3世紀)

シャンカルダールのストゥーパ[写真下]
 紀元後3〜4世紀のもの。大唐西域記にも記載がある。

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マディアンの風景


ガンダーラ遺跡

タフティバイ
 ガンダーラ平野の小高い丘に残る山岳仏教寺院のひとつ。右上の写真を見て頂いて分かる様に、駐車場から先の遺跡は、この高さに至るまで自力で登らねばなりません。春先だと言うのに暑くてノド乾いたよ〜ん。
 ストゥーパを囲んで建つ祠堂の中には右中の写真の様に「おおっ!」という仏像が納められている。要チェックです。

 遺跡に到着した時、アメリカの大使館員が見学に来ていた為に、下で待たされそうになる。「今日夕方のフライトで日本に帰るの〜ここで予定が遅れたら大変なの〜」と「お情け頂戴作戦」で無理矢理見学。
 ま、日本人ツアー客が旅先でアメリカ大使館員襲うことないでしょ、ふつう。


シャーバズ・ガリ
 ペシャワール近郊にあるガンダーラ遺跡のひとつ、アショカ王の法勅石。アラム文字が変化したものと言われるカロシティー文字がびっしりと刻まれている。
 石は麦畑に囲まれた小高い丘にある。ここの子供は見学中もまとわりついて油断がならないそうだが、入場した時に、子供たちと一緒にいた長老風のおじいちゃんに挨拶したら、誰一人上までついて来なかった。止めてくれてたのかな?
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タフティバイ遺跡

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祠堂の仏像

pa64.jpgアショカ王の法勅石

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やっと女の子たちに出会えたよ〜♪


ペシャワール
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マハバートカン・モスク内部

 ペシャワールは大都会だけあって、人の多いこと!バザールも規模が大きく、ごちゃごちゃと統一されていないので、歩き回るだけで疲れた〜と言いつつ、100gの岩塩3ルピーでまた買っちゃったけどね。
 隣に建つ元キャラバンサライ(現在、金銀細工職人の工房)にてマハバートカン・モスクのアザーンを聴く。その後モスク内部を見学。装飾が大変きれいです。

 仏教美術の宝庫ペシャワール博物館。噂通りの素晴らしい展示物の数々。でもね、仏さまのお顔はいいの、すごく。慈悲深くて、遠くを見ている様な眼差し…見とれてしまうんだけど、等身がね変なの!頭でっかちなのー!!
 なまじいい表情しているもんだから、そのギャップが悲しくて…写真撮らなかった。代わりにこんなところで値切って値切って解説本を買ったのでした。


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撮って!撮って!と壁の上に勢ぞろい


部族地区(トライバル・エリア)

 この頃には和平交渉がうまくいっていたので、問題なくハイバル峠へ向かえた。ハイバル門の所には、珍しく女の子が2人いたので、色々話し掛けるが恥ずかしがって&こわがって仲良し出来ない。自称「お子さまキラー」(?)の私、残念無念の敗退。

 ハイバル峠…密輸に出かける(傾斜一体何度あるの!っていう急斜面を登っていくの…)男達。一人で3台もの自転車を運ぶ男性が次々に峠を越えペシャワールを目指す。国境まで5キロ程離れた展望地には、アフガンの紙幣を売る少年たちもいた。そして「絶対行ってやる!」のアフガニスタンとの国境トルハム。なんだかなぁ〜感慨深いものがある土地だなぁ〜
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ハイバル門

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トルハムの国境

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 帰路、イスラマバード空港では荷物検査されるが、予想通り3名で飽きたみたいで終了。機内に乗り込むまでは順調順調。時間通りに飛び立てそう。「どうしたんだパキスタン航空!」ってな感じ。
 ただ、遠くで雷が鳴ってるし風も強いから、大丈夫かな?と思ってたら、離陸許可が下りない。それも「原因不明」というアナウンス。1時間そのまま地上待機なので夕食の用意が…初めてよ、地上で機内食食べたの。
 そうしたらキャンセルして降りる客が2名出てしまって、食事中には離陸許可が出たらしいのに、その人たちの荷物下ろすのに更に20分。殆ど時刻通り23時には機内にいたのに、実際の離陸はその約2時間半後。やでやで。

覚え書き
   相場 羊:800〜1200ルピー
      米1キロ:12〜30ルピー

   春先の特徴 雪解け水によってこの時期だけ出来る滝
         緑は多いが、インダス河の水量は少ない

   6000m級の山は低いから(?!)名無し



 作成日:2003/02/23
 改装日:2004/07/11 
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