シリア略式年表編

ジャルモ期(紀元前7000〜紀元前6000年紀)
  天水農耕

ハッスーナ・サーマッラー期
(紀元前5000年紀前半)
  小規模な灌漑農耕が試みられる

ハラフ期
(紀元前5000年紀後半)
  灌漑農耕本格化

ウバイド期(紀元前4000〜紀元前3400年頃)
  灌漑技術の完全開発 大河の水を直接利用

ウルク期(紀元前3400〜紀元前3100年頃)
  遊牧民の農耕集落攻撃激化
  文字の出現

ジャムダット・ナスル期
(紀元前3100〜紀元前2800年頃)
  集住が行われ、周壁をもつ都市が形成される

初期王朝時代
(紀元前2800〜紀元前2400年頃)
  王を頂点とする政治組織整備、都市国家へ成長
  互いに分立しつつ覇権を争う
  文字の体系化
*エブラ王国紀元前24世紀に繁栄

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シュメール・アッカド時代
(紀元前2400〜紀元前1800年頃)
  メソポタミア最初の統一国家アッカド王朝成立
  交易路の直接支配を狙いエブラ王国を征服

古バビロニア時代(紀元前1800〜紀元前1600年頃)
  第6代ハンムラピ(紀元前18世紀前半)マリを撃破
  アルメニア山地のフルリ人征服される
  インド・ヨーロッパ系ミタンニ王国成立
  フルリ人の一部シリアへ移動
  一部のヒクソス人、エジプトを支配へ

紀元前14世紀頃
  陸の商人セム系アラム人、ユーフラテス河中流からシリアにかけて移住

  都市国家カデシュ(北シリア、オロンテス河畔)
   ミタンニ王国から新王国時代エジプトの支配へ(トトメス三世)
   紀元前14世紀前半アクエンアテンの時代にヒッタイトの支配へ

紀元前12世紀末
*新たな民族移動が生じる
  セム系アラム人内陸シリアへ進出(隊商貿易の支配、商業民族として活躍)
  東地中海沿岸部への「海の民」(多様な諸民族)の侵入

鉄器時代
*紀元前1200年頃ヒッタイト滅亡により、製鉄技術諸国に広まる

紀元前9世紀
 アッシリア帝国
  シャルマネセル三世
(在位紀元前858〜前824年)
    シリア、パレスティナを服属させる
  シャルマネセル五世
(在位紀元前726〜前722年)
  サルゴン二世(在位紀元前722〜前705年)
  センナケリブ(在位紀元前705〜前681年)
    シリア、パレスティナ全域へ版図を広げる
  エサルハドン(在位紀元前681〜前669年)
  アッシュールバニパル(在位紀元前669〜前626年)
    オリエント世界統一
*アラム人最盛期


紀元前8世紀
*アラム人アッシリア帝国に滅ぼされる(政治的自立終了)

紀元前8〜前6世紀
 新バビロニア王国
 メディア王国
 リュディア王国
 エジプト第26王朝

紀元前6〜前4世紀
 アケメネス朝ペルシア

紀元前4世紀〜紀元前64年
 ヘレニズム時代からセレウコス朝シリアへ

紀元前64年〜紀元後3世紀
 ローマ帝国 対 パルティア王国
(紀元1〜2世紀)
*ユーフラテス河からシリア砂漠を横断してダマスクスを抜けるルートが重要になり、
緩衝国家として、交易の中継地としてパルミラが繁栄
(特に紀元3世紀)
*隊商の出発点、ドゥラ・エウロポスもその繁栄の恩恵を受けた

紀元3世紀〜
 ローマ帝国 対 ササン朝ペルシア
  260年 エデッサにてローマ大敗
*パルミラはローマ植民市へ 多数の市民にローマ市民権が与えられた
*シャープール一世を退けたパルミラは東方領行政総監督官の称号を与えられる
*ゼノビア、大シリア王国を建設し、ローマからの独立を計るも失敗し都市は没落


395年以降
 東ローマ帝国 対 ササン朝ペルシア
*636年 東ローマ帝国、ヨルダン渓谷ヤルムークの戦いでアラブ軍にやぶれる
 ウマイヤ朝
 アッバース朝
 セルジューク朝

11世紀末
*シリアは権力の空白状態
 セルジューク朝
 東ローマ帝国
 ファーティマ朝
   
三大勢力対峙
*アレッポ、ダマスクス、トリポリ、ジュバイルなどに市民を代表した自治政権樹立


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ザンギー朝
(1127-1222)
対十字軍
  ヌール・アッディーン(在1146-74)
   
1144年 シリア北部エデッサ伯領を滅ぼす
   1154年ダマスクス入城

アイユーブ朝
(1169-93)
  サラーフ・アッディーン(在1169-93)

イル・ハン朝(1258-1353)
   1260年 アレッポ占領しダマスクスを支配下に
       エジプト(マムルーク朝)へ
    同年  アイン・ジャールートの戦いでマムルーク朝勝利
       モンゴル軍シリアより撤退

マムルーク朝
(1250-1517)
*対 十字軍、モンゴル軍
   1291年 アッカー解放 十字軍勢力シリアより一掃される

ティーム−ル
(在1370-1405)
   1400年 アレッポ陥落
   1401年 ダマスクス占領
*都市は破壊され、優秀な学者や職人が中央アジアのサマルカンドへ連れていかれた

オスマン朝
   1516年 シリア征服
*以後20世紀に独立を果たすまで、オスマン朝の支配が続く

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参考文献
海のシルクロード 古代シリア文明展』
1988.11.23〜1989.2.5 池袋・西武美術館にて開催

『季刊 文化遺産1』隊商都市パルミラ
 (財)島根県並河萬里写真財団 1500円 1996.4

『イスラームの「英雄」サラディン』
  佐藤次高 著  講談社選書メチエ75
  1996.5 1456円(税抜)

『西アジア 上』
  屋形禎亮、佐藤次高 著  地域からの世界史-7
  1993.6 1602円(税抜)


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